相続をするときに
左は兄、右は弟と
土地を分けて(分筆して)
相続するときがあります。

分筆するときには、
土地家屋調査士さんに測量を依頼し、
敷石を打って
公図上の線を引いてもらいます。

その際、
その土地と隣接する土地をお持ちの方に
境界確認をしてもらいます。

測量は
売買や新築、分筆がなければ出会わないので
代々住んでいる土地では、
どこが境界か伝わっていないことも多くあります。

境界確認に立ち会ってみて初めて
この塀はちょっと歪んで
お隣の敷地に入っているだの、
この塀はどちらの物か分からなかったけど
敷石がこちらだから、うちの物だったのか、
なんて分かることも。

そんな風にゆったりなさっている方もいれば、
確信犯的に敷地乗っ取りをもくろむ方も。。。

そんな馬鹿な。。。
だって測量して登記しているでしょ?
なのですが、実際に起こった話で。。。

そのお宅ではお隣さんが境界として
生け垣を植えていました。
ブロック塀より風情があるなぁ
などと思っていたら、

生け垣は生き物ですから、
お隣さんが毎年お手入れをし、刈り続け、
隣地の方へ延びるように仕向けた結果、
30年後に20㎝生け垣がずれていた!
みたいなことも起こります。

お隣と隣接している距離が10mなら2㎡、
20mなら4㎡もずれ込んでいることに!

うすうす気づいていても
お隣さんと揉めたくないし
登記もしてるし、
公図もあるし、
良いだろうと思い
そのままに、、、。

そして20年後、親が亡くなり
兄弟で分筆しようと
お隣に境界確認を依頼すると、
「境界は生け垣のところだから!」
と宣言されてしまいました。

話し合いを持とうにも聞いてもらえず、
困り果て弁護士事務所に相談しに行ったところ
20年間自分のものとして占有した人は権利がある。
とのこと。
しかしブロック塀ではなく生け垣なので
自然にずれてくることもある。
ということで
境界を争う裁判をすることになってしまいました。

お隣との生け垣に
いつも神経をとがらせていては
穏やかに過ごせませんが

お隣さんとは声を掛け合い、
どこまでが相手の土地で
どこからが自分の土地なのかの
共通認識を育てながら、
暮らせたらと実践する日々です。

ちなみに先日
私の家の裏の土地が売却されることになり、
測量に立ち会ってみました。

敷石の見方とか、
公図と敷石がずれていることとか、
どうしてそうなったのか?
確認書や覚書はどのように作るのか?など
土地家屋調査士さんにたくさん質問させていただき

面倒などころか、新しい知識を
無料でレクチャーしてもらい
お得すぎる体験でした(笑)。

たまにある建て替えや売買の時に
立ち会って境界確認を楽しんでくださいね!